気になるあの子は、成人式に出席していないようだった
1月9日、地面は少し濡れていたものの、雨はすっかり上がっていた
なんでもない、普通の朝
おじさんはみんな振袖姿を見たく思い、おばさんはみんな若さを羨ましく思っていた
大人は言う、成人式は一生に一度しかない、大切な式だと
一生に一度 よりも、いつもの毎日 が好きな私は、いつも通り働いて、いつも通り好きな人とお家に帰って、いつも通り美味しいごはんを食べて眠った
背伸びをして未来に向かって手を伸ばす、描き終わったものを高々と見下ろす、今どちらでもない私は、毎日地面に足をつけながら一歩一歩進んでいる